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QPS研究所、小型SAR衛星10号機「ワダツミ-Ⅰ」の打ち上げと交信に成功

2025.05.18 07:00

UchuBizスタッフ

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 QPS研究所は日本時間5月17日、小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」の打ち上げと交信に成功したことを発表した。同社の新開発拠点「Q-SIP」が2025年3月に本格稼働してから打ち上げられた初の衛星だ。

 10号機は、米Rocket LabのElectronロケットによって、ニュージーランド・マヒア半島の発射場から打ち上げられ、約50分後に衛星分離に成功。分離から約30分後に初交信にも成功した。衛星の各機器は正常に作動しており、今後はアンテナの展開や初画像の取得を目指すとしている。

初交信時の管制室の様子(出典:QPS研究所)

 QPS研究所 代表取締役社長 CEOの大西俊輔氏は「前回の9号機『スサノオ-Ⅰ』からわずか2カ月ほどで10機目となる『ワダツミ-Ⅰ』を軌道投入できたことを大変嬉しく思う。これを実現してくれた当社チームの開発力と、精緻かつ機動的な打ち上げを可能としているRocket Labのチームに深く感謝申し上げる。今後もElectronによる打ち上げが控えているが、引き続き弊社の衛星コンステレーション構築に向けて密に連携したい」とコメントした。

 同社は、36機の小型SAR衛星コンステレーションを構築し、世界中ほぼどこでも平均10分間隔で観測する「準リアルタイムデータ提供サービス」の実現を目指している。次の11号機の打ち上げは2025年6月以降を予定している。

関連情報
QPS研究所のプレスリリース

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