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スペースXが「スターシップ」の燃焼試験–9回目の飛行試験は5月21日か

2025.05.16 08:30

塚本直樹田中好伸(編集部)

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 Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)は米国時間5月12日、次世代ロケット「Starship」(スターシップ)の静的燃焼試験(スタティック・ファイア・テスト)を実施した。

 今回のテストは、ロケット第2段(上段)に搭載される6機の「Raptor」(ラプター)エンジンで60秒間実施された。SpaceXによれば、このStarshipにとって3回目の静的燃焼試験であり、統合飛行試験(Integrated Flight Test:IFT)の9回目(IFT-9)である「9回目の飛行試験(Flight 9)に向けて最終準備が進められている」と述べている。

 第1段(下段、ブースター)の「Super Heavy」(スーパーヘビー)も、すでに静的燃焼試験を実施済みだ。

 SpaceXはFlight 9の目標日を発表していないが、今後数週間以内に実施される可能性がある。米メディアSpace.comによると、現在は米連邦航空局(FAA)の承認待ちで、5月21日が目標となっている。

 SpaceXはすでにIFTを8回実施しており、2025年には2回のIFTをこなしている。1月と3月に実施されたIFTでは、Super Heavyを発射塔の「箸」状のアームで空中キャッチすることに成功。上段は飛行開始から10分以内に爆発した。

 Starshipは、人間が乗る宇宙船であり、衛星を軌道に乗せるロケットでもある上段のStarshipと下段のSuper Heavyで構成される全長123mにもなる巨大ロケット。上段と下段はそれぞれ再使用が可能。

SpaceXの創業者で最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏はX(旧Twitter)に「来週のStarshipフライトの直前には、テキサス州Starbaseで火星のゲームプランについて説明する会社講演を行う。この講演はXでライブストリーミングされる」と投稿している(出典:Elon Musk氏X公式アカウント)

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Elon Musk氏X公式アカウント
Space.com

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