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米規制当局、スペースXに「スターシップ」の打ち上げ年間25回を承認
2025.05.07 14:00
米連邦航空局(FAA)は米国時間5月6日、Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)に対して次世代ロケット「Starship」(スターシップ)の年間25回の打ち上げを許可した。昨年11月に草案が発表されていた。
Starshipは、宇宙船であり、衛星を軌道に乗せるロケットでもある第2段(上段)のStarshipと、第1段(下段、ブースター)である「Super Heavy」(スーパーヘビー)で構成される全長123mにもなる巨大ロケット。上段と下段はそれぞれ再使用が可能。2024年には4回、2025年にはすでに2回のテスト飛行が実施されている。
FAAはこれまで、Starshipに対して年間5回の打ち上げを許可していた。しかし、今回発表されたStarshipの最終環境評価(EA)では、Starshipを年間25回打ち上げるだけでなく、上段と下段の年間25回の着陸も可能となっている。
FAAは公開文章で「Starshipの打ち上げと着陸頻度の増加は、国家環境政策法(National Environmental Policy Act:NEPA)の定義において人間と環境に大きな影響を与えるものではないと判断した」と述べている。「したがって環境影響評価書(EIS)の作成は不要であり、FAAは独立してこの判断を発行した」
SpaceXは、2025年にStarshipの統合飛行試験(Integrated Flight Test:IFT)の7回目(IFT-7)と8回目(IFT-8)を実施。1月に実施したIFT-7と3月に実施したIFT-8では、どちらも発射台のアームによる下段の空中キャッチに成功したものの、上段は消失している。
9回目の統合飛行試験(IFT-9)である「Flight 9」の準備が進められているが、打ち上げ日時はまだ明かされていない。
