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アマゾンの通信衛星「カイパー」、第1弾の27機打ち上げに成功–3200機体制に向けて本格始動
Amazon(アマゾン)の衛星ブロードバンドサービス「Project Kuiper」(プロジェクト・カイパー)の27機が米国時間4月28日に打ち上げられた。
今回のミッション「Kuiper 1」は、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地からUnited Launch Alliance(ULA、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス)の「Atlas V」(アトラスV)ロケットで米東部夏時間4月28日午後7時1分(日本時間4月29日午前8時1分)に打ち上げられた。
Atlas Vで高度約450kmに到達したKuiper衛星は、運用高度630kmまで自力で移動する。打ち上げ後、Amazonは27機のすべてと通信を確立、初期展開と起動のシーケンスは計画通りに順調に進んでいることを明らかにした。2025年後半からサービスを提供する予定。
Amazonによれば、今回打ち上げられた衛星は、2023年10月に打ち上げられた2機のプロトタイプとは、大きく異なる点があるという。「今回の衛星では、フェーズドアレイアンテナ、プロセッサー、推進システム、衛星間光通信リンクなど、あらゆるシステムとサブシステムの性能を向上させた」「衛星には電波を反射し太陽光を拡散させる特殊なミラーフィルムが施されており、地上の天文学者から見えにくくなっている」
今回の打ち上げは、最終的に3200機以上の衛星からなるKuiperの80回以上に及ぶ打ち上げの最初の1回だ。その打ち上げの多くは、Atlas Vとその後継である「Vulcan Centaur」(ヴァルカン・セントール)で行われる予定だ。Blue Origin(ブルーオリジン)の「New Glenn」(ニューグレン)やSpace Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Falcon 9」、欧州のArianspace(アリアンスペース)の「Ariane 6」でも打ち上げられる計画。

関連情報
Amazon発表
ULAプレスリリース
「Kuiper 1」ミッション(ULA)
Kuiper説明(Amazon)
Space.com
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