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全日空商事、ニュージーランド製スペースプレーンを活用した宇宙実証サービスを提供へ

2025.04.25 17:30

UchuBizスタッフ

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 全日空(ANA)グループの全日空商事はニュージーランドのスタートアップ企業Dawn Aerospaceと基本合意書を締結した。全日空商事は、Dawn Aerospaceが開発するスペースプレーン「Mk-II Aurora」を活用した宇宙実証サービスを日本市場に提供する。4月23日に発表した。

 Mk-II Auroraはロケットエンジンを搭載した全長4.8mのスペースプレーン。マッハ3.5で高度100kmまで上昇して、帰還する準軌道(サブオービタル)飛行を目指して開発が進められているという。これまで58回の試験飛行に成功しており、最高速度マッハ1.1、到達高度約25km(8万2500フィート)に達していると説明。開発中のスペースプレーンとして、世界でも有数の実績を誇る機体と全日空は解説している。

 機体に実証機器や観測機器を搭載することで、微小重力などの宇宙環境下での技術実証や研究開発、高高度の気象観測が可能。機体は安全に地球へ帰還するため、データ収集に加えてペイロードの回収も可能としている。

 1日に複数回の高頻度運航が可能なため、従来の宇宙実証に比べて低コストでフレキシブルにサービスを提供できる点も大きな特徴と解説。これまでコストや機会の制約により限られていた宇宙空間の利用が、より身近になり活用の幅が広がると全日空商事は説明している。

Mk-II Aurora(出典:Dawn Aerospace)
Mk-II Aurora(出典:Dawn Aerospace)

関連情報
全日空商事プレスリリース
Dawn Aerospaceプレスリリース

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