ニュース

中国の宇宙ステーション「天宮」に初の外国人飛行士を派遣へ–パキスタンと協定

2025.04.10 13:55

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 中国の有人宇宙飛行プロジェクト室(CMSEO)とパキスタンの宇宙高層大気研究委員会(Space & Upper Atmosphere Research Commission:SUPARCO)は、パキスタンの宇宙飛行士を訓練し、初の外国人宇宙飛行士として中国宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」を訪れる。

 天宮は2022年から地球低軌道(LEO)で運用を開始した宇宙ステーションで、3つのモジュールで構成。「神舟19号」で天宮に搭乗した2人の宇宙飛行士が2024年12月に記録的な9時間の船外活動(EVA)を実施した

 今回の合意は「パキスタン人宇宙飛行士の選抜・訓練および中国宇宙ステーション飛行ミッションへの参加に関する協力協定」と呼ばれている。CMSEOは2月28日に発表した声明で「中国政府が外国のために宇宙飛行士を選抜・訓練する初の事例であり、中国宇宙ステーションが初めて外国人宇宙飛行士を迎える歴史的な一歩だ」と述べている。

 今後、約1年かけて宇宙飛行士の選抜作業を実施し、選ばれたパキスタン宇宙飛行士は中国で訓練を受ける。その後、パキスタンと中国の宇宙飛行士は共同で天宮に搭乗し、数年にわたって短期ミッションを実施する予定だ。

(出典:CMSE)
(出典:CMSE)

関連情報
CMSE発表
Space.com

Related Articles