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「北海道スペースポート」運営の大樹町、宇宙航空課を新設–独立して体制を強化

2025.04.01 15:45

UchuBizスタッフ

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 宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営する北海道大樹町は4月1日付で機構改革を行い、「宇宙航空課」を新設した。

 同町では、ロケット射場や航空宇宙関連企業の誘致などを進めために2016年に企画商工課内に航空宇宙推進室を設置して、これまでHOSPOの拡充整備などに取り組んできた。

 2022年に着工した新しいロケット射場「Launch Complex 1」(LC1)の整備工事と滑走延伸工事では、2024年に滑走路の300m延伸工事が完成、2026年9月にLC1整備工事が完成予定となっている。

 HOSPOを核とした取り組みがより一層加速し、ロケット打ち上げや宇宙航空関連実験受け入れに向けた環境整備や誘致業務が増加する見込みであることから、課として独立して体制強化を図る。

 HOSPOは垂直型と水平型の両方の打ち上げに対応した国内唯一という「複合型」宇宙港。ロケットやスペースプレーンの射場や実験場を整備し、国内外の企業や大学の打ち上げ、実験を支援している。政府や企業、大学などの実験は年間40件程度実施されており、2019年と2021年には民間企業が打ち上げた観測ロケットが3度、宇宙空間に到達している。

 2022年から進められているLC1整備工事の財源の一部は、企業版ふるさと納税を充てており、寄付総額は当初目標の11億円に到達したが、資材価格高騰で総事業費が膨らんだことから、継続して寄付を募っている。LC1は2026年9月の完成後、インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)などによるロケット打ち上げが予定されている。

 HOSPOはアジアでの宇宙ビジネスのハブを目指して、国内外の事業者による高頻度で多様な打ち上げに対応するため、射場「Launch Complex 2」(LC2)や高速2地点間輸送(P2P)用の3000m滑走路整備も計画している。

(出典:SPACE COTAN)
(出典:SPACE COTAN)

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SPACE COTANプレスリリース(PR TIMES)

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