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ロシア補給船「プログレス」がISSにドッキング–新型船外服「Orlan-MKS」など3トンの貨物搭載

2025.03.03 14:45

塚本直樹

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 ロシアの補給船「Progress MS-30」(NASAは「Progress 91」と呼んでいる)が米東部時間3月1日、国際宇宙ステーション(ISS)に到着した。

 Progress MS-30は2月27日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、2日後にISSのサービスモジュール「Zvezda」の後部ポートに自動ドッキングした。位置は南太平洋上空で、高度は約418km。

 Progress MS-30は約3トンの補給物資を搭載しており、ISSの第72次長期滞在クルーに届けられた。貨物には衣類や食料、医療品、衛生用品のほか、ロシアの船外活動で使用される新型船外服「Orlan-MKS」も含まれる。

 ロシアの宇宙機関Roscosmosによる科学実験を支援するための機材や装置も積まれている。これには、微細藻類の培養材料や微生物の実験装置、半導体結晶を生成するための装置が含まれる。宇宙飛行士の血液循環や免疫系の関する生物医学的ツールも搭載された。

 Progress MS-30は約6カ月間ISSにドッキングしたまま、その後にISSのクルーによって廃棄物や不用物が積み込まれ、ISSから分離し大気圏内で燃え尽きる予定だ。

3月1日時点のISSの構成。Crew DragonやCygnus、Soyuz、Progressの2機を含む5機がISSにドッキングしている(出典:NASA)
3月1日時点のISSの構成。Crew DragonやCygnus、Soyuz、Progressの2機を含む5機がISSにドッキングしている(出典:NASA)

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NASA発表
Space.com

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