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中国、月面用の宇宙服と探査車の名称を発表–「望宇」と「探索」

2025.02.18 08:30

塚本直樹

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 中国有人宇宙プロジェクト(中国載人航天工程)弁公室(CMSEO)は現地時間2月12日、月面活動用の宇宙服と探査車の名称を発表した。名称は宇宙服が「望宇(Wangyu)」、探査車が「探索(Tansou)」。約9000件の応募の中から専門家が選考、評価した。

 望宇は「宇宙を見つめる」という意味で、中国が宇宙ステーション「天宮」(Tiangong)で使用している宇宙服「飛天」(Feitain)と響きが共通している。「開発の初期段階では、軽量で小型な月面宇宙服の製造技術や複雑な環境に対する総合的な防護技術を確立した」と責任者は述べている。

 探索は「探検する」という意味で、「我々が試作した探査車のプロトタイプは、模擬月面試験場での実験を完了し、実地試験場でも多くの試験を実施してきた」と責任者は説明する。「現在、探査車はプロトタイプ段階に入り、詳細な設計とその後の工学試験が進行中だ」

 中国は、2030年までに宇宙飛行士2人を月に着陸させることを目標としており、宇宙船や着陸船、新型ロケットなどを開発している。地上設備の整備や試験施設の構築も完了しており、海南島の文昌衛星発射場の建設も計画通り進行しているという。

 中国は、月面着陸用の宇宙船と着陸船の名称も公募で決定している。選ばれた名称は「夢舟」(Mengzhou)と「攬月」(Lanyue)だ。宇宙服は「船外服」とも「船外活動ユニット」(EMU)とも呼ばれる。

月面で活用される望宇(出典:CCTV / YouTube)
月面で活用される望宇(出典:CCTV / YouTube)

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CMSE発表
Space.com

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