ニュース

シエラスペース、ロケット第2段エンジン開発を継続–米空軍と25億円で契約延長

2025.02.13 17:27

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 米空軍と米Sierra Space(シエラスペース)は米国時間2月12日、ロケットの第2段(上段)エンジン「VR35K-A」の開発と試験を進めるため、1600万ドル(約24億6500万円)での契約延長を発表した。

 Sierra Spaceが開発するVR35K-Aエンジンは3万5000ポンドフォース(lbf、約1万6000キロ力)を発揮するという液体燃料エンジンで、軍事や商業での打ち上げを想定している。プロジェクトは米空軍研究所(Air Force Research Laboratory:AFRL)のロケット推進部門が管理しており、ロケット上段の推進技術の向上を目指している。

 米空軍とSierra Spaceは、VR35K-Aの開発にあたり2260万ドル(約34億8100万円)の契約を2023年7月に結んだ。同エンジンの最新の試験はウィスコンシン州の施設で実施され、重要なターボ部品などを検証。エンジンの統合試験は無事成功した。

 Sierra SpaceはVR35K-Aを打ち上げ市場に提供するだけでなく、宇宙空間での推進システムとしての利用も視野に入れている。これには宇宙機の機動制御や着陸機(ランダー)の降下システムが想定されている。同社は現在、複数の打ち上げ事業者とVR35K-Aの応用について協議を進めているという。

(出典:Sierra Space)
(出典:Sierra Space)

関連情報
Sierra Spaceプレスリリース
SpaceNews

Related Articles