ニュース
NASA、トランプ大統領令で科学グループ活動を一時停止–2〜4月の会議が次々と中止に
2025.02.04 18:09
米航空宇宙局(NASA)は現地時間 1月31日、トランプ政権の大統領令を理由に、複数の科学委員会の活動を一時停止するように指示した。海外メディアのSpaceNewsが報じた。
NASAが天体物理学および惑星化学部門の委員会のリーダーに宛てたメモでは、分析や評価といったグループの活動が、新大統領令に準拠しているかの確認が必要だと伝えている。
これらのグループで最も影響を受けたのは、「水星探査評価グループ(MExAG)」だ。2月には宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)の水星探査機「BepiColombo」(ベピコロンボ)の科学成果を議論する予定だったが、対面会議が中止された。
外惑星評価グループ(OPAG)は2月下旬のアリゾナ州ツーソンでの会議と、3月の月惑星科学会議でのタウンホール開催を保留。火星探査プログラム分析グループ(MEPAG)も、4月のハイブリッド会議計画を中止した。
NASAはトランプ政権における「多様性・公平性・包括性(DEI)」プログラムの制限により、恵まれない環境の学生向けメンター制度「H2Oプログラム」も影響を受けている。同プログラムにあった「Artemis(アルテミス)計画では女性と有色人種を月へと降り立たせる」という記事が削除されたが、その理由は不明だ。
関連情報
SpaceNews