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スペースデータ、UAEドバイ宇宙機関と基本合意–デジタルツインを構築

2025.01.30 08:42

UchuBizスタッフ

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 スペースデータ(東京都港区)は1月29日、アラブ首長国連符(UAE)のドバイ政府の宇宙機関であるムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(Mohammed Bin Rashid Space Centre:MBRSC)と基本合意書(MoU)を締結したことを発表した。

 UAEを対象にデジタルツイン経済促進プラットフォーム構築とUAEの月探査ミッション「Emirates Lunar Mission」向けの月面デジタルツイン構築が目的。

 ドバイの観光振興と経済活性化を目的にデジタル空間でドバイをはじめとするUAEの都市環境を精密に再現するプロジェクトを進める。デジタル技術を活用して臨場感あふれる観光体験を提供し、世界中の潜在的な観光需要を発掘するという。

 UAE政府の衛星データや気象データを統合し、災害予測を目的としたデジタルツインも構築する。広域災害のシミュレーションの精度を向上させて、地域の安全性を向上させることを目指す。

 ドバイでは現在、総額約5億円を超える予算で世界最大規模の国際空港を中心とした大規模な都市開発が進行中という。ショッピングモールやホテルなども含まれており、潜在的な水害や気候変動のリスクへの対策が重要な課題となっている。災害予測デジタルツインは、その課題に対応するための革新的な解決策になると説明している。

 Emirates Lunar Missionは、探査車(ローバー)を開発して月の未到地域を探査することが目的。MBRSCが開発するローバー「Rashid」の設計データと観測データを活用したシミュレーション環境を構築する。

 Emirates Lunar Missionに関連して、月着陸を目指す宇宙飛行士の訓練の高度化を目的にしたデジタルツインも構築する。船外活動(EVA)に向けて高精細な3次元空間情報、月の物理環境を含む高精度なシミュレーション環境を提供する。デジタル上での訓練でUAEの宇宙探査能力を向上させるとともに安全で効率的な探査活動を支援する。

スペースデータが開発したドバイのデジタルツインのデモ動画(出典:スペースデータ / YouTube)
1月13日にMBRSCで署名式を開催(出典:スペースデータ)
1月13日にMBRSCで署名式を開催(出典:スペースデータ)

関連情報
スペースデータプレスリリース(PR TIMES)

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