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ispace、ミッション2の打ち上げは「1月15日15時11分」に決定–スペースXとの関係は?
2025.01.09 11:55
ispace(東京都中央区)は1月9日に記者発表会を開き、月探査計画「HAKUTO-R」のミッション2「SMBC×HAKUTO-R VENTURE MOON」の打ち上げ日時が、日本時間1月15日(水)15時11分に決まったことを発表した。打ち上げから約4カ月半後に、月着陸船(ランダー)「RESILIENCE」(レジリエンス)が月に着陸する予定。
発表会ではあわせて、シチズンTICのカウントダウンビジョン「CDV-100」を活用した、ミッション2のカウントダウン・クロックもお披露目された。このクロックには、打ち上げまでの詳細な時間が表示される。また、打ち上げ後は着陸までのカウントダウンに切り替わり、ispaceの再挑戦までの時を共に刻む予定だという。
同社は、ミッション2の打ち上げに向けて、1月4日から「日本を、失敗できない国にしない。」というメッセージを込めたプロモーションを展開している。ispace 代表取締役CEO & Founderの袴田武史氏は、「ミッション1で失敗を経験し、悔しい思いをした。だからこそ、失敗を許容し、学び、そしてもう一度挑戦することの大切さをミッション2への再挑戦を通じて、全国の皆さまに伝えたい」と思いを語った。
商業ロケットの強者「SpaceX」との関係は?
ミッション2は、前回と同様にSpace Exploration Technologies(SpaceX)のロケット「Falcon 9」で打ち上げられる予定となっている。また、同じく月着陸を目指す米Firefly Aerospaceのランダー「Blue Ghost」と、史上初の相乗り(ライドシェア)という形で打ち上げられることも注目だ。
ispaceのミッション2はもともと、2024年12月に打ち上げ予定だったが、SpaceXの都合もあり、同社と協議した結果、当初より1カ月後ろ倒しすることとなった。また、今回のランダーの相乗りもSpaceXが決定したことだという。
商業ロケットの強者であるSpaceXとの関係は気になるところだが、袴田氏は「今までも非常に良いコミュニケーションをさせていただいている。(打ち上げの)金額のみならず、われわれの技術的またはプロセス上のさまざまな要望を、非常に速いスピードで検討いただいており、心強く思っている」とコメント。
ただし、SpaceXのみこだわっているわけではなく、日本のH3ロケットや欧州(ESA)のAriane 6ロケットといった選択肢も模索していきたいとした。