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NASA、太陽最接近後に探査機からデータ受信–無事を確認、観測機器も正常に機能

2025.01.03 17:40

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間1月2日、太陽のフライバイ(接近通過観測)を実施した探査機「Parker Solar Probe」からのデータを受信したと発表した。

 2018年に打ち上げられたParker Solar Probeは、太陽に接近することでコロナの直接観測などを目指している。2024年12月24日に、時速約69万kmという猛スピードで太陽から約610万kmの距離を通過した

 今回Parker Solar Probeが地球に送信したのは、太陽通過後の最初のテレメトリ(探査機の状態を示すデータ)だ。それによれば、探査機はプログラムされていたフライトコマンドを正常に実行し、接近中に観測機器が正常に機能していたことも確認された。

 「Parker Solar Probeは人類が作ったどの物体よりも太陽に近づき、設計通りに機能し、これまで誰も観測できなかったデータを取得した」と、ジョンズ・ホプキンス大学 応用物理研究所(JHUAPL)でプログラムマネージャーを務めるHelene Winters氏は述べている。

 Parker Solar Probeのミッションコントロールは、NASAの“深宇宙通信網”「Deep Space Network」を通じてテレメトリを受信し続けており、同探査機が収集した科学データは1月後半に送信される予定だ。Parker Solar Probeは2025年の3月22日と6月19日にも、今回とほぼ同じ距離と速度でのフライバイを予定している。

 太陽の表面温度は約6000度だが、太陽の大気であるコロナの温度は約100万度。Parker Solar Probeは、太陽の最大の謎とされている「なぜコロナは太陽そのものよりもかなり高温なのか?」の解明が期待されている。

Parker Solar Probeが太陽コロナに突入しようとしているイメージ画像(出典:NASA / Johns Hopkins APL / Ben Smith)
Parker Solar Probeが太陽コロナに突入しようとしているイメージ画像(出典:NASA / Johns Hopkins APL / Ben Smith)

関連情報
NASA発表(2024年12月27日)
JHUAPLプレスリリース(2025年1月2日)
Parker Solar Probeミッション(JHUAPL)
Parker Solar Probeミッション(NASA)
Space.com

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