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インド、自律ドッキング衛星の打ち上げに成功–20kmから距離を縮め秒速10mmで接近
2025.01.02 09:00
インドは現地時間12月30日午後10時、宇宙でのドッキング技術を実証する小型衛星「SpaDeX」を打ち上げた。
SpaDex(Space Docking eXperiment)は2機の衛星で軌道上で自律ドッキング技術を実証する。「チェイサー(SDX01)」と「ターゲット(SDX02)」は最大20kmから距離を縮め、地上約470kmで合体する予定。24個の2次ペイロードモジュール「POEM-4」も打ち上げられた。
SpaDeXは、「PSLV(Polar Satellite Launch Vehicle)」ロケットでアーンドラ・プラデーシュ州シュリーハリコータにあるサティシュ・ダワン宇宙センター(Satish Dhawan Space Centre:SDSC)から打ち上げられた。2機の衛星は分離と太陽電池パネルの展開に成功。高度475km、55度の傾斜角を持つ円軌道に投入されたことも確認されている。
SpaDeXでは秒速約10mmで接近するための、独自開発の低衝撃ドッキングシステムが使用される。「ドッキングなどが成功した後、2機の衛星間で電力を転送するデモンストレーションを行い、その衛星を分離して運用を開始する。ミッション期間は最大2年を想定している」とISROは述べている。ドッキング試験は2025年初頭に予定、POEM-4の試験などは2年を予定している。