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米ブルーオリジン、大型ロケット「ニューグレン」を統合燃焼試験–打ち上げ認可も取得
2024.12.30 13:30
米Blue Origin(ブルーオリジン)は米国時間12月27日、次世代ロケット「New Glenn」(ニューグレン)の統合燃焼試験(ホットファイアテスト)を実施し、成功した。米連邦航空局(FAA)による打ち上げのライセンスも発行されている。
New Glennは全長98mの大型ロケットで、エンジンには液体酸素と液化天然ガスを使用する「BE-4」を搭載。第1段は25回の再使用が可能だ。初打ち上げミッション「NG-1」では、多用途宇宙輸送プラットフォーム「Blue Ring Pathfinder」を打ち上げる予定となっている。Blue Ring Pathfinderは13のポートを搭載し、3トンのペイロードを静止軌道、月周辺、惑星間の目的地まで輸送することができる。
米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地の発射施設「LC-36」で実施された燃焼試験では、New Glennに搭載された7基のBE-4を24秒間燃焼。ロケット全体が統合されたシステムとして初めて動作した。
今回のテストは、FAAがNew Glennの打ち上げライセンスを発行した数時間後に実施された。「このライセンスにより、New Glennの第1段が大西洋上に着陸する再使用ミッションを含む、ケープカナベラルからの打ち上げを実施できるようになる」とFAAは公式声明で述べている。
今回の試験は打ち上げる前の最後の大きな試験となった。NG-1の打ち上げ日は近日中に発表される予定だが、同社は2024年内に打ち上げることを明らかにしている。
初飛行が成功すれば、New Glennは米航空宇宙局(NASA)やAmazonの「Project Kuiper」やAST SpaceMobile(ASTスペースモバイル)、国家安全保障目的などの打ち上げを実施することになる。