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NASA、有人月面探査ミッション「Artemis III」での着陸候補地点を公開
2022.08.22 17:58
米航空宇宙局(NASA)は米国時間8月19日、有人月面探査ミッション「Artemis III」での13カ所の着陸候補地点を公開した。
「Artemis」は、米国が再び人類を月面に立たせることを目標にしたミッションだ。8月末の実施を予定している初回の「Artemis I」では、無人の宇宙船「Orion(オライオン)」を打ち上げ。2024年の「Artemis II」では宇宙飛行士を月周回軌道に打ち上げ、2025年のArtemis IIIでは再び人類が月に降り立つことになる。
今回発表された13カ所の月面着陸地点候補は、すべて月の南極から緯度6度以内に位置している。これらの地点はそれぞれの明るさ、宇宙飛行士が地球と通信しやすいかどうか、どのような地形なのかいった観点から、選定された。
Artemis IIIでの宇宙飛行士の運搬には、米Space Exploration Technologies(SpaceX)の次期大型宇宙船「Starship」が“Human Landing System(HLS)”として利用される。着陸地点については、同社とも協議される予定だ。
Artemis IIIでの月面探査では、月のクレーター内の存在が確認されている「水の氷」を調査する予定だ。これによって月と地球の成り立ちに関する詳細の調査、あるいはロケット燃料への利用などにも期待が寄せられている。