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ワープスペース、シリーズBでの資金調達を完了–非宇宙系企業2社と資本提携
2024.11.29 08:00
ワープスペース(茨城県つくば市)は11月28日、シリーズBラウンドでの資金調達が完了したことを発表した。ユードム(茨城県水戸市)と湖北工業(滋賀県長浜市)と資本提携した。ユードムとソフトウェア面で、湖北工業とハードウェア面で連携する。
社会インフラ領域でのシステムを開発するユードムは「いばらき宇宙ビジネス創造コンソーシアム」に加入しており、以前から宇宙産業への進出を検討していたという。2023年にワープスペースが開いたイベント「ワープステーション・エレメンツ」をきっかけに、今回の資本提携に至ったと説明する。ユードムは、光通信でのエミュレーター開発などワープスペースのエンジニアリングサポートを通じて、宇宙産業への取り組みを進めていくとしている。
光通信関連メーカーである湖北工業は、海底光ケーブル向けの光アイソレーターと呼ばれる部品を製造しており、世界シェアは5割以上という。新たな技術開発の領域として宇宙産業への参入を検討していたと説明する。
湖北工業は光通信デバイス開発の技術を応用して、部品や機器の開発を進め、宇宙を新しい事業の柱に育てていく方針としている。どのように宇宙産業に参入していくべきか、ワープスペースとともに模索していくと説明している。
ワープスペースは衛星からのデータ伝送需要の高まりに対し、これまで利用されてきた電波による通信方式ではなく、光による通信方式での宇宙通信ネットワークサービスの開発、衛星間光通信の技術導入を円滑化にするために必要なデバイスやソフトウェアの開発を2019年から進めている。
今回の資本提携で、ユードムとはデジタルツインシステムというソフトウェアで、湖北工業とは衛星に搭載できる光通信用ルーターモデムというハードウェアの開発で連携して、「WarpON!」という光通信導入支援サービスの提供に向けて、開発を加速させるとワープスペースは説明している。
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ワープスペースプレスリリース