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Synspective、小型SAR衛星の実証商用機を9月中旬に打ち上げ

2022.08.16 12:19

飯塚直

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 小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するとともに衛星データを分析するSynspective(東京都江東区)は8月16日、小型SAR衛星「StriX-1」を9月中旬に打ち上げると発表した。

 打ち上げには、Rocket Labのロケット「Electron」を活用。ニュージーランド・マヒア半島のOnenui Station射場から打ち上げる。投入軌道は、太陽同期軌道(高度561km)。

 最終的な打ち上げ日時は、日が近くなった段階で確定。後日公開予定のローンチミッションページで最新情報を随時発表していくという。

StriX-1は商用機としての実証を目的としたプロトタイプである実証商用機と位置付けている(出典:Synspective)
StriX-1は商用機としての実証を目的としたプロトタイプである実証商用機と位置付けている(出典:Synspective)

 StriX-1は、2021年12月と2022年3月に打ち上げられた「StriX-α」と「StriX-β」に続く、自社3機目の小型SAR衛星。

 実証衛星に分類されるStriX-αとStriX-βの2機とは異なり、実証商用機であるStriX-1は将来的な衛星の多数機生産や運用を見据え、本格的にビジネス拡大するための初号機として位置付けられている。従来の衛星からバッテリーの改良とダウンリンク速度の高速化により、取得するデータ量が増加。政府から民間までの幅広い顧客ニーズに対応できるという。

 StriX-1の打ち上げに続き、2023年末までに合計6機を軌道上へと打ち上げる予定。2026年前後には、30機のコンステレーションによって、広範囲、高頻度の地上観測を可能にするシステムの構築と運用を目指す。

StriX-1のパフォーマンスデータ(出典:Synspective)
StriX-1のパフォーマンスデータ(出典:Synspective)

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