米ボーイング、宇宙船「スターライナー」で追加損失190億円--帰還日程は未定

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米ボーイング、宇宙船「スターライナー」で追加損失190億円–帰還日程は未定

2024.08.02 17:55

塚本直樹

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 米Boeingが宇宙船「CST-100 Starliner」の地球帰還の遅れに伴い、1億2500万ドル(約190億円)の追加費用を計上したことが報告されている

 Starlinerは、米航空宇宙局(NASA)の「商業乗員輸送プログラム(Commercial Crew Program:CCP)」で初めての有人飛行試験(Crew Flight Test:CFT)として2人の宇宙飛行士を乗せて、米国時間6月5日に打ち上げられた。6月6日に国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功したが、ヘリウム漏れやスラスターの問題から地球への帰還スケジュールが未定となっている。当初の滞在予定は1週間前後だった。

 今回の追加損失は、Boeingが7月31日に米証券取引所(SEC)に提出した資料から判明した。同社はStarliner計画を通じて約16億ドル(約2400億円)の費用を計上しており、そのほとんどは2019年に実施した無人飛行試験以降のものとなっている。

 「今四半期の業績は明らかに期待外れだ」と、Boeingで最高経営責任者(CEO)を務めるDave Calhoun氏は述べている。「開発段階を完了し、長期提供プログラムに移行するまで、固定価格開発計画は不安定な状況が続くと予想していた」

 Starlinerの実運用ミッションとなる「Starliner-1」は2025年2月から2025年8月に延期している。

ISSのモジュール「Harmony」の前方ポートにドッキングしているStarliner(出典:NASA)
ISSのモジュール「Harmony」の前方ポートにドッキングしているStarliner(出典:NASA)

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