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iPhoneの「衛星経由の緊急SOS」が日本でも始動–圏外でも助けを呼べる、もしもの時の命綱に

2024.07.30 07:56

小口貴宏(編集部)

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 Appleは7月30日、「衛星経由の緊急SOS」機能の提供を日本でも開始した。iPhone 14とiPhone 15のユーザーは、圏外でも緊急通報サービスを利用できる。料金は本日(7月30日)から2年間、またはiPhoneを最初にアクティベートしてから2年間は無料となる。

 同サービスは、高度1000km以上を周回する衛星とiPhoneが直接通信することで、圏外でも緊急通報できるものだ。また、緊急時以外でも「探す」アプリで家族に位置情報を共有できる。

 使い方は次の通りだ。iPhoneではサイドボタンと音量ボタンの長押しで110番や119番などの緊急通報サービスに電話をかけられるが、圏外では衛星経由のSOS機能が使えるようになる。そして、簡潔な質問が表示され、ユーザーは何回かタップするだけで重要な質問に回答できる。その後、ガイドに従ってiPhoneを空に向ければ、位置情報とともにメッセージを緊急通報サービスに送信できる。

 同機能は、iPhoneとApple Watchの「衝突事故検出」や「転倒検出」機能とも連携する。また、いざという時に使い方に迷わないように、iPhoneにプリインストールされているデモアプリであらかじめ操作に慣れておくことも可能だ。

 同機能は2022年に米国で提供が始まり、現時点でオーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ポルトガル、スペイン、スイス、英国でも利用できる。すでに人命救助に役立ってきた実績があるという。登山シーズンに突入するなか、山岳遭難など「もしもの時」の命綱となりそうだ。

 

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