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宇宙キッズジャーナリストが「古川宇宙飛行士ミッション報告会」を現地取材–SPACE KIDS STATION
2024.07.03 17:38
国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在ミッションを終えて、2024年3月に地球に帰還した古川聡宇宙飛行士が、6月23日に東京大学安田講堂で行われたミッション報告会に登壇した。
子どもだけで構成される宇宙プレスセンター「SPACE KIDS STATION」(SKS)では、スペースキッズジャーナリストとして宇宙に関するニュースを取材し、発信している。今回のイベントにもプレスとして参加し、2名のスペースキッズジャーナリストが現地取材した。ここでは、取材活動の様子を紹介する。
古川宇宙飛行士が子どもたちにミッション報告
報告会ではオープニングとして「古川宇宙飛行士ISS滞在中のダイジェスト映像」が流れ、進行役の国山ハセン氏が登場、続けて古川宇宙飛行士が壇上へ。プログラムは古川宇宙飛行士のISSミッション全体振り返りから始まり、長期滞在中の「きぼう」利用ミッションをテーマにしたトークセッションが行われた。
トークセッションには古川宇宙飛行士のほか、JAXA 国際宇宙探査センター宇宙探査システム技術ユニット ユニット長の田邊宏氏、JAXA きぼう利用センター 技術領域主幹 菊池政雄氏、そして宇宙大好き芸人のきくりん氏が登壇。少々難しく感じられる内容だったが、スペースキッズジャーナリストをはじめ、ほとんどの子どもが最後まで集中して話を聞いていた。
そして前半の最後は、古川宇宙飛行士への質問コーナー。憧れの古川宇宙飛行士に直接質問できる貴重な機会とあり、子どもたちが一斉に「はい!」と手をあげ、会場は熱気に包まれた。
トップバッダーは小学3年生の男の子。「宇宙飛行士になりたいが、いま何を頑張れば良いか」という、子どもらしく希望溢れる質問に対し、古川宇宙飛行士は「チームワークを養うために、チームで活動するスポーツや、キャンプなどがお勧め」と答えた。
そのほか、宇宙で辛かったことや感動したこと、楽しかったこと、宇宙に行って変わった人生観などに関する質問が寄せられ、古川宇宙飛行士はどの質問にも丁寧に回答。会場だけでなく全国の科学館などに設置されたサテライト会場からの質問も受け付けており、宇宙が大好きな子どもたちが集う空間となっていた。
参加型の宇宙クイズ大会や質問コーナーも
休憩を挟んで、後半のプログラムへ。 古川宇宙飛行士と宇宙大好き芸人きくりん氏が登壇する「宇宙での生活・身体の変化」をテーマにしたトークセッションを経て、会場参加型の宇宙クイズ大会が開かれた。クイズでは3問が出題されたが、スペースキッズジャーナリストの2名は、2問正解と大健闘。
そして、クイズ大会後にはもう一度質問コーナーが設けられた。前半にも増して、会場のボルテージは最高潮。手を大きく挙げ、中にはジャンプをしてアピールをする子がいたのも印象的だった。
質問コーナーが終わると、古川宇宙飛行士の後輩にあたる油井亀美也宇宙飛行士、大西卓哉宇宙飛行士、そして宇宙飛行士候補の諏訪理氏、米田あゆ氏からのビデオメッセージが流れ、古川宇宙飛行士は、「涙が出るほど嬉しかった」と喜びを語った。
最後は、古川宇宙飛行士から子どもたちへ向けたメッセージ。「勉強だけでなく、運動など、いろんなことに興味を持ってほしい。そうした中で夢を見つけてほしい。そして、努力を続けてほしい。続けることで、前に進むことができる。応援している」と語り、報告会を締めくくった。
SKSのキッズジャーナリストが単独インタビュー
古川宇宙飛行士からのメッセージに、胸を熱くするスペースキッズジャーナリストたち。イベント終了後には、取材用の部屋へと移動し、いよいよ単独インタビューへ。
待機中には憧れの古川宇宙飛行士と直接話ができる喜びから涙を拭う場面もあったが、カメラが回ると、しっかりと目を見て事前に考えてきた質問を投げかけた。回答をしっかりとメモをする様子はまさにジャーナリスト。宇宙が大好きで大人顔負けの知識を持つ2人に、古川宇宙飛行士も感心しているように見えた。
スペースキッズジャーナリストによる単独インタビューの模様は、7月6日(土)からキッズステーションで放送開始の「SPACE KIDS STATION『ひらけ宇宙の扉』-ぼくらは宇宙取材-」(毎週土曜日の15時より放送、再放送は日曜日17時30分)のミニコーナーとして、ランダムに放送される予定だという。