スターライナー、帰還は7月2日以降--ヘリウム漏れとスラスターの性能を見極め

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スターライナー、帰還は7月2日以降–ヘリウム漏れとスラスターの性能を見極め

2024.06.24 17:30

塚本直樹田中好伸(編集部)

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間6月21日、米Boeingの「CST-100 Starliner」(スターライナー)の地球への帰還を7月2日以降に延期すると発表した。

 Starlinerは6月5日に「Atlas V」ロケットで打ち上げられ、2人の宇宙飛行士は6日から国際宇宙ステーション(ISS)での滞在を開始している。その後、ヘリウムの漏れやスラスターの問題などから地球への帰還を6月26日以降に延期していた

 2人の宇宙飛行士、Butch Wilmore氏とSuni Williams氏がISSに滞在する期間は当初、約1週間の予定だった。ISSでの滞在はもうすぐで3週間になろうとしているが、いまだ帰りのめどが立っていない状況だ。

 NASAはStarlinerの地球への帰還を遅らせることで、宇宙船で発生したいくつかの問題を見極める時間を得ることができる。「ランデブーとドッキング中に観測されたヘリウムの小さな漏れとスラスターの性能に関して検討している」と、NASAでプログラムマネージャーを務めるSteve Stich氏は述べている。

 NASAは声明で「軌道上には十分な物資があり、ISSのスケジュールは8月中旬まで比較的空いているため、離脱のタイミングを心配する必要はない」と語っている。

 Starlinerは4人乗りの宇宙船で、NASAとの契約「商業乗員輸送プログラム(Commercial Crew Program:CCP)」のもと、宇宙飛行士をISSに輸送することを目的に開発された。Boeingと同じくCCPを契約している米Space Exploration Technologies(SpaceX)はすでに実運用され、これまでに8回のISSへの有人飛行を実施している。

オーストラリア南西のインド洋上空高度428kmを飛行するISSにドッキングしているStarliner。オーロラが見える。ISS第71次長期滞在クルーであるMatt Dominick氏が撮影(出典:NASA / Matt Dominick)
オーストラリア南西のインド洋上空高度428kmを飛行するISSにドッキングしているStarliner。オーロラが見える。ISS第71次長期滞在クルーであるMatt Dominick氏が撮影(出典:NASA / Matt Dominick)

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