100機以上の超小型衛星コンステレーションで衝突回避などに「宇宙交通管理」を活用

ニュース

100機以上の超小型衛星コンステレーションで衝突回避などに「宇宙交通管理」を活用

2024.04.10 08:00

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 欧州企業Neuraspaceは現地時間4月8日、衛星管理分析や衝突回避操縦などの有料サービスを米Spire Globalの小型衛星の大部分が利用すると発表した。

 Spire Globalが地球低軌道(LEO)で運用している100機以上の小型衛星が、Neuraspaceの「宇宙交通管理(Space Traffice Management:STM)」サービスを利用することになる。それ以外のSpire Globalの衛星は、Neuraspaceの無料サービスを利用する。

 Neuraspaceのサービスでは、事業者間で衝突の危険を回避する最適な方法を話し合うためのチャットウインドウが用意されている。「NeuraspaceのSTMプラットフォームを使用すると、監視と分析データをカスタマイズし、タイムリーな衝突情報を提供できる」とSpire Globalは述べている。

 キューブサットで構成されるSpire Globalの多目的コンステレーションは海事や航空、気象サービスをサポートしている。Spire GlobalはNeuraspaceが3月に有料サービスと無料サービスに分割して以来、有料サービスを利用する最初の新規顧客となる。

 STMは、衛星などの許認可審査から打ち上げ、軌道での周回、軌道からの離脱、大気圏への落下までを管理する。従来、軌道を周回する衛星の状況は「宇宙状況把握(Space Situational Awareness:SSA)」で管理されてきたが、政府機関や軍が運用する衛星とは別に、民間企業が運用する衛星が増えてきたことで、官民で安全に衛星を運用することが必要とされ、STMの必要性が高まっているとされている。

(出典:Neuraspace)
(出典:Neuraspace)

関連情報
Neuraspaceプレスリリース
SpaceNews

Related Articles