米ボーイング宇宙船「スターライナー」、初の有人飛行試験が5月1日以降に

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米ボーイング宇宙船「スターライナー」、初の有人飛行試験が5月1日以降に

2024.03.26 16:45

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間3月22日、米Boeingの宇宙船「Starliner(スターライナー)」による初の有人飛行が5月1日以降に実施されると明かした。

 Starlinerは4人乗りの宇宙船で、NASAとの契約「商業乗員輸送プログラム(Commercial Crew Program:CCP)」のもと、宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に輸送する(CCPでは「Crew Dragon」がすでに実際に活用されている)。2022年5月に無人での打ち上げ試験では、打ち上げからISSへのドッキング、地球への帰還に成功した。だが、安全性に問題があるとして、これまで有人での飛行は延期されてきた。

 NASAのジョンソン宇宙センターで開かれた記者会見でNASAでCCPを担当するSteve Stich氏は、「打ち上げは5月1日以降に実施され、スケジュールはISSの混み具合によって決定される」と述べた。

 BoeingのバイスプレジデントでCCPのプログラムマネージャーであるMark Nappi氏は、CCPとして最大6機のStarlinerによる宇宙飛行士の打ち上げを実施したいと述べた。今回の有人飛行試験(Crew Flight Test:CFT)が成功すれば、Starlinerによる正式な宇宙飛行士の打ち上げミッションは2025年春頃に実施される可能性があるという。

 今回のCFTは、米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地からUnited Launch Alliance(ULA)の「Atlas V」ロケットで打ち上げられる。参加するNASAの宇宙飛行士は、ISSで10日間の滞在を予定している。

Starlinerを打ち上げるAtlas V(出典:NASA / Frank Michaux)
Starlinerを打ち上げるAtlas V(出典:NASA / Frank Michaux)

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