SpaceX月着陸船、ドッキングシステムを試験--シナリオは200以上

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SpaceX月着陸船、ドッキングシステムを試験–シナリオは200以上

2024.03.04 12:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)とSpace Exploration Technologies(SpaceX)は現地時間2月28日、月着陸船のドッキングシステムのテストを実施したと発表した。

 NASAの「Artemis」計画では、月面に着陸するために異なる宇宙船を移動する必要がある。具体的には、宇宙飛行士は「Orion」宇宙船に搭乗して月周回軌道に向かい、SpaceXの有人着陸システム(Human Landing System:HLS)にドッキングし移動。その後、月面へと向かう。月面での活動が終わると、HLSは宇宙飛行士を月軌道上のOrionへと帰還させる。

 HLSのドッキングシステムの試験はNASAのジョンソン宇宙センターで10日間実施され、軌道上の2つの宇宙船の状態がシミュレートされた。試験にはさまざまなアプローチ角度と速度による、200以上のドッキングシナリオが含まれた。

 SpaceXは発電、通信、誘導・航法、推進、生命維持、宇宙環境保護に必要なハードウェアを設計、試験。30以上のHLSのマイルストーンを達成したことが報告されている。

(出典:SpaceX)
(出典:SpaceX)

 HLSにはSpaceXの大型宇宙船とロケットを統合した「Starship/Super Heavy」が活用される。打ち上げロケットとなる上段のStarshipと、第1段ロケットであるSuper Heavyで構成される。

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NASA発表

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