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「宇宙兄弟」の最新コミックガイドが2月22日に発売–UchuBiz制作「宇宙開発」パートの見どころを紹介

2024.02.19 09:00

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 講談社は「宇宙兄弟」の最新公式コミックガイド「人はなぜ月を目指すのか!? ~宇宙開発最新ルポ~」を2月22日に発売する。価格は税込1320円。コルクショップの特設サイトのほか、各ECサイト、書店などで予約可能だ。

 このコミックガイドは、「宇宙兄弟」ならではの視点で送る宇宙開発の最新ルポとなっている。第1特集では、JAXAやNASA、民間企業による宇宙開発やビジネスの今を「宇宙兄弟」らしい視点で解説。第2特集では、クライマックスを迎えようとしている「宇宙兄弟」の物語を徹底紹介する。

 加えて、13年ぶりに宇宙飛行士候補に選ばれた諏訪理氏、米田あゆ氏へのロングインタビューを掲載。さらに、10年ぶりの再会となった、原作者・小山宙哉氏とロックバンド「ユニコーン」のABEDON氏の特別対談の模様も収録している。

「宇宙開発パート」の見どころを一挙に紹介

 本書にはUchuBiz編集部も制作に関わっており、第1特集の「宇宙開発パート」の取材や執筆を担当した。ここでは同パートの見どころを紹介していこう。

 まず冒頭では、SpaceXのイーロン・マスク氏や、Blue Originのジェフ・ベゾス氏など「宇宙ビジネスをリードする世界の大富豪たち」の取り組みを解説する。従来の政府主導の宇宙開発や宇宙ビジネスに、大きな変化が訪れていることを感じていただけるだろう。

(C)小山宙哉/講談社

 続いて、「日本の宇宙開発」の先頭集団6社として、月面探査車を開発するトヨタ自動車、月への着陸を目指すispace、宇宙ゴミの除去に取り組むアストロスケール、民間ロケットを開発するインターステラテクノロジズ、36機の小型衛星によって準リアルタイムな地球観測を目指すQPS研究所、人工衛星向けの水エンジンを手がけるPale Blueを紹介。創業者の思いなどとともに各社の事業内容について迫る。

(C)小山宙哉/講談社

 その後は、本書のテーマでもあり、50年ぶりに人類の月面着陸を目指す「アルテミス計画」の全貌を解説。実際にアルテミス1で使用されたロケットや宇宙船のほか、今後月に向かう予定の宇宙飛行士や新たな宇宙服などの最新情報をお届けする。さらに、世界各国の月・火星探査のほか、競争が激化しているロケット開発の動向をエリアや国ごとに紹介する。

「宇宙兄弟」では月面探査車や宇宙飛行士のサポートをするAIロボット(ブギー)が登場する (C)小山宙哉/講談社

 宇宙開発パートの後半では、いままさに国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中の古川聡宇宙飛行士が進めている、微小重力環境下でのさまざまな実験内容にフォーカス。また、宇宙飛行士の暮らしを便利にする民間企業の最新商品や、年々バリエーションが豊富になっている「宇宙日本食」について解説する。

「宇宙兄弟」では宇宙食だけでなく、月面基地でトマトなどの野菜も栽培(C)小山宙哉/講談社

 2020年以降に盛り上がりを見せている「宇宙旅行」も大きなトピックスだ。前澤友作氏がISSに12日間滞在した「オービタル旅行」、リチャード・ブランソン氏率いるヴァージン・ギャラクティックが2023年から本格スタートした「サブオービタル旅行」、さらに日本の岩谷技研などが打ち上げ予定の「気球旅行」をそれぞれ深掘りしつつ解説。そうした宇宙旅行の発着地になる可能性のある全国の宇宙港(スペースポート)も紹介する。

 このほか、衛星通信「スターリンク」をはじめとする宇宙インターネットや、注目すべき日本の衛星ベンチャー、誰もが楽しめる宇宙エンタメや宇宙トイ(おもちゃ)などを紹介しており、最新の宇宙開発や宇宙ビジネスの動向を網羅的に理解できる1冊となっている。ぜひ手にとって、宇宙兄弟で描かれた“少し先の未来”がもうすぐそこまできていることを実感してほしい。

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