天地人、鳥取砂丘でアスパラガス生産の栽培管理方法を検討--農地環境を考察

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天地人、鳥取砂丘でアスパラガスの栽培方法を衛星データで検討

2024.02.06 08:00

飯塚直

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 JAXAベンチャーである天地人(東京都中央区)は2月5日、鳥取県の「衛星データ活用サービス実証事業」に採択されたと発表した。採択額は60万5000円。

 天地人は、鳥取砂丘の環境を生かした高品質なアスパラガスを生産するため、衛星データを活用して最適な栽培管理方法などを検討する「鳥取砂丘月面アスパラガス(仮称)」の開発に向けた農地の環境分析で採択された。

 作物の栽培が難しい砂丘でのアスパラガス栽培技術を確立するため、衛星データを活用して農地環境を考察する予定。ウェブベースの地理情報システム(Geographic Information System:GIS)「天地人コンパス」を活用し、鳥取砂丘の過去の気象データからアスパラガス生産での最適な栽培管理方法を検討していく。

 鳥取県は、月面開発に取り組む国内外の企業や研究者が集まり交流する拠点になることを目指して「鳥取砂丘月面化プロジェクト」を立ち上げている。鳥取砂丘に月面実証フィールド「ルナテラス」を整備。鳥取砂丘と月面の共通点や違いをデータで把握し、実証試験などに提供している。

 同県は、県内の特徴を生かした農産物を生産する「食パラダイス鳥取県」も推進している。ラッキョウや白ネギなどに次ぐ特産品として、販売額1億円を目標にアスパラガスの産地育成を進めている。

 鳥取県は、鳥取県が抱える課題の解決に向けて、製品やサービスを開発し、県内の地方公共団体と連携しながら衛星データを活用した宇宙産業のモデルを創出することを目的として、衛星データ活用サービス実証事業を進めている。

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天地人プレスリリース(PR TIMES)

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