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運用終了の火星ヘリ「インジェニュイティ」試作機、スミソニアン博物館で展示
2024.01.30 17:57
米航空宇宙局(NASA)は、先日運用を終えた火星ヘリコプター「Ingenuity(インジェニュイティ)」の試作機が米スミソニアン国立航空宇宙博物館で展示されていると発表した。
Ingenuityは、火星の極めて薄い大気中でもドローンが探査に使えることを検証するための、二重反転式ローターで飛行する機体。機体の高さは49cm、重さは1.8kg、ローターの長さは1.2m。特別な観測機器は搭載していない。
2020年7月に火星探査機(ローバー)「Perseverance(パーシビアランス)」とともに打ち上げられて、2021年2月に火星へ到着。2021年4月19日に初飛行を成功させ、地球以外の惑星で初めて動力飛行した航空機になった。
スミソニアン国立航空宇宙博物館のスティーブンF.ユードバーヘイジーセンターに展示された機体は、NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory:JPL)が、火星環境を模した条件で飛行試験に使った最初の試作機だそうだ。
火星で運用されたIngenuityの実機に当初設定されていた飛行ミッションは最大5回。しかし、最終的には72回もの飛行ミッションをこなし、稼働期間は3年近く、累計の飛行時間は約129分、飛行距離は約17.7kmに達した。運用終了の原因は、ローターブレードが着陸時に損傷して「飛行が不可能になった」ため。
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NASA発表
Ingenuity特設サイト