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日本版GPS「みちびき」でトラックのCO2排出量を把握へ–LocationMindなど
2024.01.30 16:48
位置情報分析サービスを手がける東京大学発ベンチャーのLocationMind(東京都千代田区)と、物流業界向け効率化システムを提供するNEXT Logistics Japan(NLJ、東京都新宿区)は、準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)「みちびき」の高精度位置情報を活用し、物流トラックからの二酸化炭素(CO2)排出量を把握する実証実験を開始した。
実験では、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)で得る測位情報と、みちびきのセンチメーター級測位補強サービス(Centimeter Level Augmentation Service:CLAS)とGNSS測位信号認証サービスを利用し、トラックの商用走行ルートを収集。このデータをもとにして、高精度CO2排出量モニタリングの実現を目指す。
実験に使用する受信機のプロトタイプは、LocationMindとビズステーション(長野県松本市)が開発済み。今後、1~2月にNLJのトラックに装着して走行させ、走行データの分析やCO2排出量モニタリングの精度を検証する。
LocationMindとNLJは、この取り組みがCO2排出量の削減、配送効率の向上、カーボンクレジット取引での不正リスク対処につながるとしている。
実証実験は、内閣府主催の「2023年度 みちびきを利用した実証事業公募」に採択された両社の提案を実施するものだ。