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日本の月探査機「SLIM」、データ送信成功後に電源オフに–太陽電池パネルで発電する可能性
2024.01.22 15:32
小型月着陸実証機(Smart Lander for Investigating Moon:SLIM)の公式X(旧Twitter)アカウントが日本時間1月22日、同機の現状をまとめた。
SLIMは1月20日の月着陸後に太陽電池の発電を確認できなかったために、バッテリー残量12%の時点でバッテリーを切り離した。これは、復旧運用時に過放電で機能を喪失したバッテリーで再起動が阻害される事態を避ける所定の手順に従った措置になる。1月20日午前2時57分にSLIMの電源はオフの状態に。
テレメトリデータによれば、SLIMの太陽電池パネルは西を向いている。そのため、月面で太陽光が西から当たるようになれば、発電の可能性があるとし、現在復旧に向けて準備を進めていると説明。SLIMは太陽電池からの電力だけで動作できる。
着陸後、電源を切るまでの間に、着陸降下中や月面で取得した技術データや画像データの地上への送信は完了していると説明。現在、データを詳細に解析しているところとしている。プロジェクトチームは、たくさんのデータを取得できたことを確認し、ホッとするとともにワクワクし始めているという。
SLIMの状況や現段階での成果については、今週中に公表するべく準備を進めていると明言。「着陸後の姿勢は計画通りにはいきませんでしたが、たくさんの成果が出せるかもしれず、着陸に成功できたことを嬉しく思っています。会見の日時が決まりましたらまたお知らせします」としている。