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QPS研究所、小型SAR衛星5号機「ツクヨミ-I」初撮影画像を公開
2024.01.18 11:09
小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するQPS研究所(福岡市中央区)は1月17日、2023年12月に打ち上げた「QPS-SAR」衛星5号機「ツクヨミ-I」の最初の撮影画像(ファーストライト)を公開したと発表した。
ツクヨミ-Iは、2023年6月に打ち上げた、初の商用機である6号機「アマテル-III」に続く、衛星コンステレーションを構築するための2機目の商用機。
ツクヨミ-Iは、分解能1.8mの通常モード(ストリップマップ)と、分解能46cmの高精細モード(スポットライト)の観測に対応。今回のファーストライトは通常モードでの観測になる。
以下の3種類の画像が公開された(具体的な分解能のアジマスは衛星の進行方向、レンジは衛星のマイクロ波を照射する方向あるいは衛星の進行と直交する方向)。
- 広島県広島市=1月16日午後6時11分に観測。天候は晴れ、雲量は7~8割。アジマス1.8m×レンジ49cm(オフナディア角27.7度)
- 石川県輪島市=1月15日午後2時46分に観測。天候は雨。アジマス1.8m×レンジ50cm(オフナディア角26.9度)
- 福岡県北九州市関門海峡付近=1月13日午後7時44分に観測。天候は曇り~にわか雨。アジマス1.8m×レンジ57cm(オフナディア角23.7度)
現在は、初期運用の段階で電波の出力を徐々に上げながら試験的に観測しており、定常的な観測ができる出力値まで調整。1は定常的出力での観測画像、2は調整中の約2分の1の出力、3は約4分の1の出力で観測したいう。
今後は引き続き、ツクヨミ-Iの姿勢制御を調整しつつ、アマテル-IIIと同様にアジマスとレンジの分解能がともに46cmの高解像度モードでの観測を開始するとしている。
QPS研究所は、北部九州を中心とした全国25社以上のパートナー企業とともに5号機を開発、製造。Rocket Labのロケット「Electron」(ミッションネーム「The Moon God Awakens」)で日本時間2023年12月15日午後1時5分に打ち上げられ、57分後に高度約575km、軌道傾斜角42度の軌道に投入されていた。
40分後にツクヨミ-Iとの初交信に成功。12月16日朝に収納型アンテナを展開し、機器の微調整を続け、打ち上げから約1カ月後の1月17日に取得した画像の公開に至ったという。
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QPS研究所プレスリリース