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金属が豊富な小惑星「プシケ」の探査機、打ち上げ延期–制御ソフトが間に合わず
2022.06.27 15:21
米航空宇宙局(NASA)は、2022年に予定していた小惑星「Psyche(プシケ、英語だとサイキ)」を調査する探査機の打ち上げについて、延期すると発表した。航行制御ソフトウェアと試験装置の双方に問題があり、10月11日までとされていた打ち上げ可能期間中に準備を終えられないからだそうだ。
プシケは、火星と木星間の軌道で太陽を周回している小惑星。ニッケルと鉄、岩が主成分の小惑星だという。調査することで、地球のような岩石惑星の生成プロセスを解明するデータが得られる可能背がある。
当初の計画では、2022年の8月1日から10月11日のあいだに打ち上げ、2026年にプシケに到着というスケジュールだった。途中で火星を使ったフライバイを実施するため、極めて精密に飛行を制御しなければならない。ところが、航行制御ソフトウェアと試験装置の完成が遅れてしまい、10月11日までに試験を終えられなくなってしまった。
今後、2023年と2024年にも打ち上げに適した期間はある。ただし、地球とプシケの位置関係から、到着までの時間が長くなり、それぞれ2029年、2030年になってしまう。