ニュース
欧州次期大型ロケット「Ariane 6」、470秒の射点燃焼試験が成功–12月に上段の最終燃焼試験【動画アリ】
2023.11.24 13:26
欧州宇宙機関(ESA)は、次世代大型ロケット「Ariane 6(アリアン6)」の射点燃焼試験(ホットファイアテスト)を実施し、予定通りコアステージを470秒にわたって燃焼させた。前回試験の燃焼時間は4秒だった。
Ariane 6は、現在欧州が運用する大型ロケット「Ariane 5」の後継機で、3段式の使い捨てロケット。第1段の固体ロケットモーターの本数で「A62」「A64」の2バリエーションが用意される。1段目のコアステージには、新型エンジン「Vulcain 2.1」を搭載している。
今回の試験もフランス領ギアナのギアナ宇宙センターで実施。上段とロケットのコアステージを組み立てた状態で燃料を充填し、射点でコアステージのVulcain 2.1エンジンを470秒間燃焼させ、安定して作動するか確認した。固体ロケットブースターも取り付けたが、こちらには点火しなかった。
試験の目的は、打ち上げに向けたカウントダウンシーケンスの確認と、コアステージが飛行中に果たすべき、発射から役目を終えるまで全過程の確認。約8分間の燃焼で、充填した150トンの液体酸素と液体水素はほぼ消費し尽くした。実際の打ち上げでは、1段目は燃焼終了後に上段から切り離される。
今後、上段の最終燃焼試験を12月に実施し、初打ち上げに向けて作業を進める。
Ariane 6の打ち上げ能力は、地球低軌道(LEO)で10.35~21.65トン、静止移行軌道(GTO)で5~10.5トン。
関連リンク
ESA発表
Related Articles
フォトレポート
[フォトレポート]世界一美しいロケット発射場「JAXA 種子島宇宙センター」–施設や食堂を写真で紹介
2023.08.16 09:00
- #ロケット発射場
- #JAXA種子島宇宙センター
- #フォトレポート