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Synspective、衛星間データ中継の実用化で検証–被災状況の把握でラグ少なく

2022.06.03 08:00

飯塚直

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 衛星データ解析によるソリューションを提供するとともに小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するSynspective(東京都江東区)は6月1日、宇宙・空・海上で使用できる通信機器を提供するAddvalue Innovvation(シンガポール)の衛星間データ中継システム(Inter-Satellite Data Relay System:IDRS)の実用に向けて共同で検証すると発表した。

 SynspectiveとAddvalueの共同検証は、災害時に高品質な衛星画像を迅速に提供するのが目的。英Inmarsatが提供する衛星ネットワーク「ELERA」を介して行われる。

 Synspectiveは、衛星による観測データを活用した災害リスク管理や災害対応に関するソリューションサービスをワンストップで提供。2026年前後に、小型SAR衛星30機からなるコンステレーションを構築し、昼夜や天候に関係なく、広範囲・高頻度の地上観測を可能にするシステムの構築・運用を目指している。

 IDRSは、コンステレーション全体でタスクオーダー配信や状況確認を可能とし、小型SAR衛星の迅速かつ効果的な運用に寄与するものとして期待しているという。

 地球低軌道(LEO)を周回する衛星向けにデータを中継するIDRSは、すべての軌道傾斜角と最大1000kmの高度で200Kbpsを超えるスピードでデータを転送できるとしている。

 SAR衛星にリアルタイムでタスクオーダーを配信することで、衛星画像のリクエストと配信の間隔を大幅に短縮。刻一刻と変化する状況下でも、効果的な災害リスク管理に貢献できるとしている。

 Synspectiveによると、ELERAとIDRSにより、迅速な衛星へのタスクオーダーと画像の取得が可能となり、災害対応にあたる顧客に対して、タイムリーで信頼性の高いサービスを提供できるようになるとしている。

(出典:Synspective)
(出典:Synspective)

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