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FCC、静止衛星の不十分な軌道離脱でDISHに罰金15万ドル–デブリ化を懸念
2023.10.04 15:14
米連邦通信委員会(FCC)は、運用が終了した人工衛星「EchoStar-7」への軌道離脱を適切に操作しなかったとして、衛星テレビ放送事業のDISH Networkに15万ドル(約2238万円)の罰金を科した。FCCは、衛星の宇宙ゴミ(スペースデブリ)化を防ぐ規制に反したとしている。
EchoStar-7は、DISHが2002年に打ち上げたテレビ放送用の静止衛星。FCCとの合意に基づき、運用終了後に高度を300km上昇させて廃棄する予定だった。DISHは、燃料の消費ペースなどから計算し、運用終了後の軌道遷移を2022年5月に行えるとみていた。
ところが、2022年2月の時点で燃料の残りは極めて少なく、予定していた軌道遷移は困難だと判明。最終的な軌道離脱操作で高度上昇は約122kmにとどまった。
FCCは、EchoStar-7が現在の高度だとスペースデブリになりかねないと懸念している。FCCがこの種の罰金を科したのは、今回が初めてとしている。
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FCCプレスリリース(PDF)