インターステラ、超々小型衛星を編隊飛行させて宇宙に巨大通信アンテナ構築する技術を研究

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インターステラ、超々小型衛星を編隊飛行させて宇宙に通信アンテナ構築する技術を研究

2023.10.02 16:42

飯塚直

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 インターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は10月2日、情報通信研究機構(NICT)と超超小型衛星による“編隊飛行(フォーメーションフライト)”を活用した通信システムに関する共同研究を開始したと発表した。研究期間は2026年3月末としている。

 インターステラによると、衛星通信分野の市場は急速に伸びており、従来の大型衛星による「衛星通信 1.0」の時代から、Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Starlink」を筆頭とした、遅延が少なく高速通信が可能な「衛星通信コンステレーション」(衛星通信 2.0)がトレンドになっているという。

 超超小型衛星をフォーメーションフライトさせることで、宇宙に大きなアンテナを構築する技術の研究を推進。この技術と衛星通信コンステレーションを組み合わせることで、専用の地上アンテナを必要とするStarlinkなどに対し、スマートフォンのような小型デバイスで宇宙空間の衛星と直接通信できる「衛星通信 3.0」の実用化を目指していると説明する。

 大型衛星以上の性能を発揮するとともに、いくつかの衛星が壊れても全体の機能を維持できるというロバスト性(堅牢性)に優れている点が特徴としている。

 NICTは、衛星通信に関する研究上の知見を数多く有していることから、共同研究を通じて、超超小型衛星を活用した通信システムのコア技術を確立。将来的な事業化を目指すとしている。

 インターステラは、経営資源の集約を通じて技術面や人材面でのシナジーをより高めるため、8月1日付で100%子会社Our Starsを吸収合併し、社内に衛星開発部を設けている。人工衛星の開発を加速させ、ロケット事業と人工衛星事業両方を有するという、国内では唯一となる垂直統合の強みを最大化していくとしている。

フォーメーションフライトで形成される通信アンテナのイメージ(出典:インターステラ)
フォーメーションフライトで形成される通信アンテナのイメージ(出典:インターステラ)

 構築される通信アンテナの大きさについてインターステラでは「原理的に特に上限はない見込みだが、実用初期段階では数十メートルの予定」と説明。アンテナを構築する衛星の大きさは「将来的には0.1kg未満に小型軽量化することを想定している」

 現在、小型衛星については、重さが100~500kgのミニサテライト、10~100kgのマイクロサテライト、1~10kgのナノサテライト、0.1~1kgのピコサテライト、~0.1kgのフェムトサテライトという区分がある。インターステラが考えている超超小型衛星はフェムトサテライトに分類される。

 フォーメーションフライトで構築される通信アンテナは低軌道を周回することを想定している。

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インターステラプレスリリース

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