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カナダ企業、月面での原子炉を計画–宇宙機関が100万ドルを提供
2023.08.17 11:39
宇宙採掘企業のCanadian Space Mining Corp(CSMC)が、月面原子炉の計画を進めている。
米航空宇宙局(NASA)とカナダは共同で、有人月周回ミッション「Artemis II」に取り組んでいる。2025~2026年には有人月面探査ミッション「Artemis III」として、宇宙飛行士を月面に送り込む予定だ。NASAの「商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services:CLPS)」では、早ければ2023年にも貨物(ペイロード)を月面に送り込む予定となっている。
カナダを拠点とするCSMCは、6月にカナダ宇宙庁(CSA)から100万カナダドル(約1億1000万円)の資金提供を受け、「Project Leunr」と呼ばれる輸送可能な核分裂炉を計画している。超小型原子炉の発電能力は比較的小さいが、宇宙でのニーズに素早く適応できるというメリットがある。
「月面で電力を得る方法のひとつは太陽光発電で、もうひとつは原子力だ。原子力は恐らく最良答えだろうが、いくつかのリスクが伴う」とCSMCは語る。「この超小型原子炉は低質量かつ低リスクのエネルギー供給源となる。十分な(原子力)モジュールがあれば、より多くの電力を生み出すことができる」
関連リンク
カナダ宇宙庁(CSA)
Space.com