Fusic、衛星データで農作物生産量予測の高精度化目指す--福岡県で助成事業に

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Fusic、衛星データで農作物生産量予測の高精度化目指す–福岡県で助成事業に

2023.08.14 14:09

佐藤信彦

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 Fusic(福岡市中央区)は、農作物の生産量予測を高精度化しようとする同社の取り組み「衛星データを活用した農作物生産量予測モデルの開発」が「福岡県半導体・デジタル産業振興会議」の助成事業に採択されたと発表した。

 この事業では、農地に設置したIoTデバイスから得られるデータと衛星データを組み合わせ、農作物の生産量を予測できるモデルを開発する。予測に活用可能なデータを増やせるうえ、機械学習(ML)技術などで衛星データを解析することで、予測の高精度化を目指す。生産量予測の情報は農作物の価格予測として利用可能なため、マーケティングにも活用できるとしている。

 Fusicは2022年、福岡県糸島市に棚田を借りて実際に米作りをし、同社開発のIoTデバイスを農業に活用して研究してきた。農業には、台風襲来や日照りなどのリスクがつきものだが、IoTと人工衛星によるデータで効率的な生産を支援し、農業従事者の不安を軽減したいとした。

 同社は、2017年にAIを活用したコンサルティング事業を開始し、IoTテスト用仮想デバイス作成サービスである「mockmock」を公開、2022年には、宇宙航空研究開発機(JAXA)が進める新事業創出プログラム「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(JAXA Space Innovation through PARtnership and Co-creation:J-SPARC)」に参加し、「人工衛星データ活用による広告の高度化を通じた需給連携事業」の連携協力社として、衛星データ解析に携わるなど、事業を展開してきた。

Fusicが進める農作物生産量予測モデルの画面(出典:Fusic)
Fusicが進める農作物生産量予測モデルの画面(出典:Fusic)

関連リンク
Fusicプレスリリース
福岡県半導体・デジタル産業振興会議

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