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ソフトバンク、成層圏通信向け無人航空機の飛行試験に成功–設計通りかを検証
2023.08.11 07:38
ソフトバンクは8月10日、成層圏通信プラットフォーム(HAPS)向け次世代の無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle:UAV)の開発の一環として“サブスケールモデル”を活用した飛行を検証するとともに、設計に必要なデータの収集に成功したと発表した。
今回は、HAPS向け次世代UAVの実物より縮尺を小さくした機体であるサブスケールモデルを活用。米山岳部時間3月14日に米アリゾナ州ウィルコックス・プラヤで低高度での飛行試験を実施したという。
飛行試験で使用した機体は、ソフトバンクの子会社であるHAPSモバイルと米AeroVironmentが開発したUAV「Sunglider」のサブスケールモデル。
Sungliderの現行機は、2020年9月の実験で成層圏飛行に成功しており、ソフトバンクとAeroVironmentは、この実績をもとに次世代機の開発に取り組んでいるという。
航空機の開発では、実際の機体を開発、制作する前に設計した通りに機体が飛行するかを検証する必要がある。
今回の飛行試験では、形状や特性などが同じ条件になるように工夫して製作した複数のサブスケールモデルを使用。設計通りに安定飛行したかを検証。実際の飛行を通して、コンピューターのシミュレーションだけでは得られない機体の構造特性など、さまざまなデータを収集し、分析している。
ソフトバンクとAeroVironmentは、今回の飛行試験で得られたデータや知見を次世代の機体開発に生かすとしており、Sungliderの商用化に向けた米連邦航空局(FAA)の型式証明の取得や機体の量産化に向けた設計の改良にも継続して取り組んでいくという。
ソフトバンクは10月1日付けでHAPSモバイルを吸収合併することを発表している。
HAPSモバイルは、ソフトバンクとAeroVironmentが2017年に設立した合弁会社。成層圏を飛ぶUAVから地上への通信サービスを提供することが目的。現在はソフトバンクの完全子会社になっている。
合併の目的についてソフトバンクは、研究開発とのシナジー最大化や経営の一本化によるオペレーション合理化と意思決定スピード向上と説明。合併後も、引き続きHAPS通信サービスの商用化を目指すとしている。
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ソフトバンクプレスリリース