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QPS研究所、SAR衛星6号機で撮影した分解能46cmの画像を公開–日本最高の解像度
2023.07.26 15:43
小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するQPS研究所(福岡市中央区)は、「QPS-SAR」衛星6号機の「アマテル-III」で、アジマス分解能46cmの画像取得に成功した。この解像度は、民間の小型SAR衛星で日本最高という。
QPS研究所は、従来のSAR衛星に比べ質量が20分の1、製造コストが100分の1という小型SAR衛星を開発する企業。現在、夜間や天候不良時でも高分解能かつ高画質に観測できるSAR画像を提供している。
今後、衛星を毎年複数機打ち上げ、2025年以降を目標に36機体制の小型SAR衛星によるコンステレーションを構築する計画。実現すれば、平均10分ごとの「準リアルタイム地上観測データサービス」の提供が可能になるという。
アマテル-IIIは6月に打ち上げ、最初の画像(ファーストライト)を先日公開。軌道上でのSARデータ画像化にも成功している。
ファーストライトの公開画像は、通常モード(ストリップマップモード)で撮影したもの。今回の画像は高精細モード(スポットライトモード)で、レンジ(衛星の進行と直交する方向)分解能が39cm。技術実証機である2号機「イザナミ」より分解能が高く、SAR観測データを画像化した際の濃淡表現精度も向上したという。
公開したのは、神奈川県横浜市、米国のネバダ州ラスベガスとハワイ州オアフ島の画像。
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QPS研究所ニュースリリース