LocationMind、IoTの業界団体内に位置情報部会を発足--「みちびき」を安全に

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LocationMind、IoTの業界団体内に位置情報部会を発足–「みちびき」を安全に

2023.07.21 15:50

飯塚直

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 LocationMind(東京都千代田区)は7月21日、セキュアIoTプラットフォーム協議会内に「位置情報部会」を7月に発足したと発表した。

 位置情報部会の発足は、準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)みちびき」の2024年度中の提供開始を目指す「信号認証」サービスの普及と利活用、位置情報を活用したビジネス推進が目的という。

 5月31日からプロジェクトを開始し、同社を含む宇宙サービスイノベーションラボ事業協同組合(SSIL)、岡山大学、サイバートラスト、セキュアドローン協議会、大日本印刷、TOPPANエッジ、PwCビジネスアシュアランス、三井住友海上火災保険、三菱総合研究所、ラックといった11の企業と団体が参画する。

 みちびきや米GPSなどに代表される全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)は現在、社会生活に不可欠なものとなっているが、安全性に懸念が持たれている。その一つとして「スプーフィング」が指摘されている。

 スプーフィング(なりすまし)は、GNSSの受信機をだまして間違った位置情報をユーザーに表示することができる。例えば、数万円程度の機器を使用して、スマートフォンをだまして、日本にいるにもかかわらず、現在地がエベレスト山頂であると表示させることができる。

 LocationMindは「信号認証」と呼ばれる技術を開発、信号認証技術はみちびきへの実装が進んでいる。みちびきの信号認証は、地上で生成した航法メッセージの電子署名が航法データと一緒に受信機に送信される。

 みちびきの信号認証対応受信機や外部アクセスする端末内の高度なアルゴリズムが、受信した信号の真偽を確認するために公開鍵を使用。送信された公開鍵と電子署名を使用して、航法データの信頼性をチェックし、衛星信号がスプーフィングと判定された場合、測位計算から除外される。

 LocationMindによると、モビリティ、動態・人流管理などの領域は、位置情報とIoTの双方が密接に関わる経済活動であり、その拡大が今後も期待されているという。応用機会が広がり、位置情報の改竄防止や第三者認証などが、今後不可欠になっていく。

 位置情報部会では、LocationMind 取締役で最高技術責任者(CTO)である柴崎亮介氏(東京大学情報学環 特任教授、麗澤大学副学長)を座長とし、位置情報とIoTセキュリティに関わるビジネス機会を月1回の定例会で検討していくという。

 セキュアIoTプラットフォーム協議会は、デジタル化推進による変革を見据え、産業界の知見を集約。IoTをはじめ、サイバーセキュリティ全般に関連する脅威を排除し、安心で安全な新社会基盤を創出する活動を進めている。

 国際標準や国の指針に定義されているセキュリティ要件を具現化するため、実装レベルのガイドライン作りと標準化活動、それらの普及促進を目的とした広報活動を推進している。

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