KDDI、「Starlink」対応の移動基地局を2023年度末までに約200台を全国に導入

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KDDI、「Starlink」対応の移動基地局を2023年度末までに約200台を全国に導入

2023.07.10 16:36

飯塚直

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 KDDIとKDDIエンジニアリングは7月10日、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」をバックホール回線として利用する車載型基地局と可搬型基地局を2023年度末までに船舶型基地局を含め約200台を全国に導入すると発表した。車載型基地局と可搬型基地局は7月から配備を進めている。

 2011年の東日本大震災では、道路の寸断や光ケーブルの切断により、陸路からの基地局復旧が困難となっていたという。近年、自然災害が激甚化する傾向にある中、長期間の降雨による浸水で被災地に進入できない状況も発生している。

 そこで両社は、東日本大震災以降のさまざまな災害を想定。陸路が絶たれた場合に海上から電波を発信する「船舶型基地局」、山間部の孤立地域での通信を可能とする「ヘリコプター基地局」の実証実験を行っている。

Starlinkを活用した災害対策機材(出典:KDDI)
Starlinkを活用した災害対策機材(出典:KDDI)
その他災害対策機材(出典:KDDI)
その他災害対策機材(出典:KDDI)

 浸水被害が広く発生したエリアなどにおける復旧要員と、機材の運搬を可能とする「水陸両用車・四輪バギー」など、災害対策機材の導入・検討も進めてきたという。

 関東大震災から100年の節目となる2023年に最新の災害復旧の取り組みとしてStarlinkを活用した基地局を導入する。

 地震や台風などによる自然災害が発生した際にStarlinkを活用した基地局やさまざまな機材を活用することで「陸・海・空・宇宙」から迅速な通信復旧を実現、利用者や復旧作業に携わる人への安心・安全な環境作りを構築していくとしている。

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