Ridge-i、衛星画像からビルなどの影を除去する技術で特許取得--視認性が向上

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Ridge-i、衛星画像からビルなどの影を除去する技術で特許取得–視認性が向上

2023.07.07 13:59

佐藤信彦

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 AI技術などを手がけるRidge-i(東京都千代田区)は、衛星画像に映り込んだビルなどの影を除去する自社開発の技術を特許申請したところ、登録特許「影マスクの作成方法、影を除去する方法、影マスクを作成させるプログラム(特許第7290848号)」として登録された。

 光学衛星で撮影した画像には、高層ビルや雲などの影が映り込む。その結果、地表の様子が分かりにくくなってしまう。目視での判読では「ノイズがあると、目視確認に時間がかかる」ことがあり、「影などで黒くなっている箇所も、他の部分と同じ明るさで表示されると作業が効率的になる」という要望が挙げられている。

 Ridge-iの開発した技術は、画像内の影を検出し、その部分をほかの色調と同等なものに変換することで、影がない状態の画像を生成できる。影の部分にもともと存在していたものが確認しやすくなるため、利用料の高額な光学衛星の画像を有効活用する一助になる、としている。

影のある画像(左)から、影のない画像を生成(出典:Ridge-i)
影のある画像(左)から、影のない画像を生成(出典:Ridge-i)

 この影除去技術は、顧客から受け取った画像を処理してから、顧客に提供する。将来的には、この技術をさくらインターネットの衛星データプラットフォーム「Tellus」といった衛星画像プラットフォームに搭載できるよう、開発を進める考え。

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