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ニデック、成層圏基地局「HAPS」用モーターをソフトバンクと共同開発

2023.06.27 17:07

小口貴宏(編集部)

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 ニデックとソフトバンクは6月27日、「成層圏通信プラットフォーム」(High Altitude Platform Station:HAPS)向けアキシャルフラックス型モーターを共同開発したと発表した。同モーターはソフトバンクの子会社であるHAPSモバイルが開発した無人航空機「Sunglider」の要求仕様にも適合するという。

共同開発したモーター

 同モーターは、ソーラー発電だけで無人航空機の長時間飛行を実現するための軽量、高効率、高信頼性、低圧の成層圏で性能を安定させるための高い放熱性を兼ね備えているという。

 特に、HAPSが飛行する高度20km付近は極寒ではあるが、気圧が極めて低く、空気の流量が少ないために熱がこもりやすい環境でもある。軽量化のために冷却を空気の流れに頼る必要があるHAPSでは、モーターから生じる熱の処理が課題となっていたことから、放熱性にも重きを置いたという。

成層圏を飛行するSunglider

 HAPS向けモーターの開発についてニデックは「今後も世界No.1の総合モーターメーカーとして、軽薄短小技術や高効率化技術、制御技術を駆使した製品を開発し、世界の人々の生活に貢献する革新的ソリューションを圧倒的なスピードで提案していく」とコメントした。

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