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放射線だらけの宇宙でエラーを起こしにくい半導体を提供するZESが750万ドル調達

2023.06.15 17:57

塚本直樹

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 Zero-Error Systems(ZES)が現地時間6月13日、750万ドル(約1億1000万円)の資金調達を実施した。

 シンガポールを拠点とするZESは、宇宙およびエネルギー産業向けに、放射線に耐性を持つ半導体の集積回路技術を提供している。同技術を用いることで、宇宙空間のような放射線の飛び交う環境下において、システム障害やデータ破損のリスクを軽減できるという。

 今回のシリーズAラウンドには、Airbus VenturesやDart family officeなどが参加した。ZESの累計調達総額は約1000万ドル(約14億円)となった。今回調達した資金は、シンガポールにおける研究開発の拡充や、グローバルな顧客の獲得に充てるという。

 TechCrunchによると、日本や欧州の衛星事業者が、すでにZESの技術を採用している。同社の技術はバッテリーや太陽光発電向けに設計されているが、スマートフォンやウェアラブルデバイス、IoT向けにも利用できる可能性がある。

Zero-Error Systems(ZES)が放射線耐性の半導体技術の開発を目指し、750万ドルの資金を調達。この技術はすでに日本とヨーロッパの衛星に採用され、将来的にはIoTやウェアラブルデバイスにも応用可能とされている。

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