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超小型衛星「KITSUNE」、2月20日に打ち上げ–ISS放出で初のワイド6U
2022.02.16 08:00
原田精機(静岡県浜松市)、アドニクス(東京都八王子市)、九州工業大学(北九州市戸畑区)の3者による「HAKコンソーシアム」が製造した“ワイド6U”サイズの超小型衛星「KITSUNE」が2021年11月18日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)へ引き渡された。三井物産エアロスペース(東京都千代田区)が2022年2月15日に発表した。
2月20日に米Northrop Grummanのロケット「Antares」で打ち上げられるKITSUNEは、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」からの超小型衛星放出事業にとって初めてというワイド6Uサイズ。
1Uは一辺が約10cmの立方体。ワイド6Uは各辺が約10×20×30cmの直方体。きぼうから放出された後、地球観測用のカメラによる分解能5m級の画像撮影やCバンド通信機による高速通信など複数の実証実験を実施する予定。
多くの衛星放出実績のあるという九工大が衛星バス部(衛星の基本的な機能や動作に必要な電力供給や姿勢制御、通信機器などの機器)、原田精機がレンズや光学センサーなどの地球観測用の光学画像を撮影機器、アドニクスが通信機器を担当し、コンソーシアムとして協力してKITSUNEを開発、製造した。
三井物産エアロスペースは、2019年12月に親会社の三井物産から超小型衛星放出事業を継承。きぼうから2基の超小型衛星放出を完了するとともに、国内外の顧客向けに超小型衛星放出サービスを提案していくとしている。