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米宇宙企業の副社長が来県 大分空港「技術、ビジネス面で期待」
2022.07.28 14:47
宇宙輸送機のアジアの着陸拠点として大分空港の活用を検討する覚書を大分県と締結した米企業「シエラ・スペース」のジョン・ロス副社長が25日、県庁を訪れ、広瀬勝貞知事と懇談した。同社幹部の来訪は初めて。広瀬知事は「コロナ禍で会えなかったが、ようやく会えてうれしく思う」と語った。
シエラ社は昨年、有人宇宙飛行に成功した米企業「ブルーオリジン」と連携し、民間宇宙ステーションの開発を進める一方、翼がある長さ9メートルほどの宇宙輸送機「ドリームチェイサー」を使い、低軌道の宇宙ステーションに物資を運ぶ契約を米航空宇宙局(NASA)と結んでいる。
民間宇宙ステーションは2026年完成予定で、完成後は、物資の輸送を頻繁に行う必要があるという。同社は種子島から垂直型ロケットで輸送機を打ち上げ、着陸に大分空港が使えるかどうか検討を進めている。
大分空港を視察したロス副社長は「空港は海に面し、空も混雑しておらず、滑走路も広くきれいに整備されている。大分はアジアの国や地域にも近く、ビジネス面でも期待できる」とした。
ロス副社長は23日に大分を訪れ、プライベートで別府を中心に観光したといい「別府は観光資源も多く、宇宙から戻ってきた人が滞在するのにも適していると感じた」と語った。(倉富竜太)
(この記事は朝日新聞デジタルに2022年7月28日10時15分に掲載された記事の転載です)