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若い星団の中に隠れたブラックホール発見、近隣の銀河に
2021.11.12 18:15
天の川銀河に近い大マゼラン雲で、数千個の恒星からなる星団の中に隠れていたブラックホールを発見したと英国などの研究者が発表した。
このブラックホールは地球から約16万光年の距離にあり、質量は太陽の11倍ある。
研究者らは南米チリにある欧州南天天文台超大型望遠鏡を使い、ブラックホールが近隣の恒星の動きに与える影響を観察した。この恒星の質量は太陽の約5倍。
誕生から約1億年の若い恒星の集団で、こうした方法でブラックホールを見つけたのは初めて。これにより、今後天の川銀河や他の銀河で隠れているブラックホールを見つけるのが容易になる可能性がある。
この発見は学術誌「王立天文学会月報」で発表された。
論文の筆頭著者でリバプール・ジョン・ムーア大学の研究者、サラ・サラチーノ氏は「シャーロック・ホームズが犯罪組織をその犯したミスから追い詰めていくように、我々も拡大鏡を片手に、直接見ることができないブラックホールの存在の証拠を探そうとしている」と語る。
(この記事はCNN.co.jpからの転載です)