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米国人宇宙飛行士、ロシア宇宙船でISSから帰還へ NASAが良好な関係を強調
2022.03.16 07:30
米航空宇宙局(NASA)は14日、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在しているNASAのマーク・バンデ・ヘイ宇宙飛行士が今月、予定通りにロシアの宇宙船「ソユーズ」で帰還すると発表した。ロシアの宇宙機関「ロスコスモス」とは緊密な連携を保っていることを改めて印象付ける狙いがある。
バンデ・ヘイ宇宙飛行士は2021年4月からISSに滞在中で、今月30日に帰還を予定している。これまで通り、ソユーズ宇宙船でカザフスタンに着陸予定。NASAによれば、米国へ帰国させる計画にも大きな変更はなく、これまでと同様、ガルフストリームのジェット機で帰国する。
ソユーズは10年近くの間、宇宙飛行士がISSとの間を往復できる唯一の手段だった。しかし20年に米民間企業スペースXの有人宇宙船「クルー・ドラゴン」がデビューしたことで、そうした依存状態は解消された。
ただ、米国は今も、ロシアの宇宙船にNASA宇宙飛行士のための座席を確保している。今後も米国の宇宙飛行士をロシアのソユーズに搭乗させ、ロシアの宇宙飛行士をスペースXの宇宙船に搭乗させる暫定合意も存在する。
カザフスタンのバイコヌールにあるロシアの施設では、NASAとロスコスモスの協力関係が「引き続き良好」な状態にあると、NASAのジョエル・モンタルバーノ氏は強調。バンデ・ヘイ宇宙飛行士は「間違いなく」ロシアのソユーズで帰還すると語った。
ロシア軍のウクライナ侵攻と、米国などの対ロ制裁を受け、米ロ間の緊張は高まっている。そうした中でNASAは、ISSの運用については米ロの協力関係が続いていることを伝えようとしてきた。ロシア国営タス通信も14日、バンデ・ヘイ宇宙飛行士は予定通りにロシアの宇宙船で帰還すると伝えた。
(この記事はCNN.co.jpからの転載です)